アクアスキュータムといえば、トレンチコートで名を挙げたイギリス高級紳士物ブランドですね。アクアスキュータムは、日本のレナウンが買収しましたが、いまなおブリティッシュな風を送り続けています。アクアスキュータムについてまとめます。
アクアスキュータムは、1851年にイギリス・ロンドンでジョン・エマリーが男性の頭髪スタイルの名にもなっているあの”リージェント・ストリート”に小さな紳士服店をオープンしたことが始まりです。1853年には、ウールの糸に防止加工を施して織りあげたウール生地を開発しました。この素材を仕立てて作られたレインコートが当時のビクトリ王朝時代の新氏の間で評判となり、最先端のファッションとした大ブレイクしたのだそうです。アクアスキュータムとは、ラテン語のAqua;アクア(水)とScutam;スキュータム(楯)を組み合わせた造語と言われており、文字通り”防水”を意味するわけです。1854年のロシア・クリミア戦争では、この極寒地でアクアスキュータムの防水コートが将校の間で高く評価されました。その時に、軽騎兵の突撃合図をもっとやりやすいようにと要請で、腕をスムーズに動かせるようラグラン袖が編み出されたのだそうです。このラグラン袖を考案したのもアクアスキュータムの裁断師だったのだそうです。ファッションに敏感なエドワード7世もこのアクアスキュータムのコートに魅せられ、ヨーロッパ王室にも広まりました。
アクアスキュータムは、1851年にロンドンでジョン・エマリーが高級紳士服店をオープンしたことが始まりです。アクアスキュータムとは、ラテン語の水(Aqua)と楯(Scutam)に由来するのです。つまり、アクアスキュータムの紳士服は、その防水加工に特徴があります。特に、トレンチコートは有名で、防水といっても単に服の上からコーティングを施す様な防水加工ではなく、糸の段階で防水加工を施すのです。ですから、アクアスキュータムのトレンチコートの防水性能は、他と比べ物にならないくらいに優れていました。それが証拠に、この防水加工したウールで作られたトレンチコートが第一次世界大戦の兵士用に開発されたのです。これが今のトレンチコートの原型だと言われています。アクアスキュータムのトレンチコートは、一着を持てば一生ものと重宝されるほど丈夫なもので、はじめはそでの長めのものを購入し、袖が擦り切れれば折り返してさらに使うというほどだったそうです。ピーター・セラーズやハンフリーボガードらが愛用したことでも有名です。
1851年のイギリスロンドンに起源をもつブリティッシュ・テイラードの名門アクアスキュータムは、1990年に日本のレナウンが買収に成功しました。その後、アクアスキュータムはレナウン社の傘下で引き続きイギリスの風を送りつつ活躍しています。アクアスキュータムはブリティッシュ・テイラードの伝統を受け継いでいるのですが、本来はテイラードの基本はオーダーメードで、スリムなブリティッシュスタイルのスーツは、サイズ選びが難しくなります。そこで、レナウンではアクアスキュータムにパターンオーダーと言われるイジーオーダーシステムを導入し、よりオーダーメイドに近いスーツを注文できるようにしつつ、正しいサイジングを実現させているのです。本当によいスーツは、長く着用できて真価がわかるというものです。レナウンは、アクアスキュータムの本来持っている伝統のテイストを殺すことなく、今の、そして、われわれ日本人の事情にうまくフィットさせてくれました。アクアスキュータムは、コートを中心にレディースも扱っています。上品な仕立てをお楽しみください。